【140年の歴史を歩く】世界一大きな書店街・神保町

世界最大級の古書店街、東京・神保町(じんぼうちょう)。2026年3月19日、街のシンボルである三省堂書店 神田神保町本店が4年ぶりに待望のリニューアルオープンを果たし、歴史と未来が交差する新たな時代が始まりました。
「いったん、しおりを挟みます」
ビルの建て替え工事に伴い、2022年5月8日をもって休止となった三省堂書店本店ビルにはこんな言葉が書かれた広告がに掲示され、日本国内で大きな話題となりました。
神保町は、140年以上の街の歴史があり、それぞれの分野に特化した書店・古書店が並んでいます。最近では、欧米圏の観光客を中心に多くの外国人が日本の貴重な書籍を求めて訪れています。
ただ本を買うだけでなく、140年以上続くこの街の歴史を知ることで、あなたの日本旅行はもっと深いものになるはずです。
この記事のポイントまとめ
- 明治時代から続く学生の街! 140年以上前、近くの大学に通う学生のために本屋が集まったのが始まりです。
- 戦火を逃れた「奇跡の街」! 第二次世界大戦の空襲を免れた貴重な古い建物や資料が今も残っています。
- 2026年、三省堂書店が復活! 歴史ある老舗が最新のランドマークとして生まれ変わり、街に新しい活気を与えています。
なぜ神保町が旅行者におすすめなの?
チェンマイに住むわたしは、歴史を守りつつ、生まれ変わり続ける街には美しさや居心地の良さを感じています。
神保町は、まさにその伝統を守りつつ、生まれ変わる心が形になった街だと思います。
神保町では、100年以上前の建物が今も使われていたり、親子三代で通う喫茶店があったりと、東京のモダンなビル群とは全く違う、温かくて知的な空気感が漂っています。
新しくなった三省堂書店のビル4階には、『ONE PIECE』、『NARUTO』、『鬼滅の刃』、『呪術廻戦』を生み出してきた、日本最大級の集英社のショップ『THE ジャンプショップ神保町』が誕生しました。神保町は、集英社をはじめとした日本を代表する出版社が集まっている街でもあります。
『THE ジャンプショップ神保町』について詳細はこちら
最新の日本文化に触れつつ、一歩路地に入れば明治・大正時代の面影を探す。そんなタイムトラベルのような体験ができる神保町について、文学少年のわたしが紹介いたします!
神保町の歴史:なぜここが「世界一の本の街」になったのか?
神保町の歴史を知ると、街歩きがもっと楽しくなります。
1. 大学の誕生と「学生の街」の始まり
1880年代(明治時代)、神保町の周辺には現在の明治大学、中央大学、日本大学などの前身となる学校が次々と誕生しました。当時、本は非常に高価で貴重なものでした。日本でも有名なエリート大学が集まるこの街では、勉強熱心な学生たちが「安く本を手に入れたい」「読み終わった本を売りたい」と考えたことから、自然と古本屋が集まり始めたのです。
2. 戦火を免れた「文化の聖地」
神保町には、ある有名なエピソードがあります。第二次世界大戦中、東京の多くの場所が空襲を受けましたが、神保町は大きな被害を免れました。一説には、「この街にある貴重な文化財や本を守るべきだ」と考えた海外の学者が、攻撃対象から外すよう進言したという説もあるほどです。そのため、100年以上前の地図や浮世絵、貴重な文献が、今も当時のままの姿で私たちの目の前にあるのです。
3. 文化を支えた「カレー」と「喫茶店」
なぜ神保町はカレーが有名なのでしょう? それも歴史に関係があります。
本に夢中になる学生たちが、「片手で本を読みながらでも食べられる食事」として好んだのがカレーでした。また、買ったばかりの本をすぐに座って読むために、多くの喫茶店が作られました。神保町のグルメ文化は、まさに「読書好き」のために発展してきたのです。
昔からある古書店からニューウェーブの独立系書店が並ぶまち
神保町には現在、様々なタイプの書店が営業しており、130店以上の書店が集まっています。
最近ではシェア型書店も日本では流行しています。シェア型書店とは、一般の本好きな人、作家、実業家、出版社などが10〜20冊ほどしか置くことができない棚を借りて選書を行い、本を並べて販売する形式です。一つの書店スペースに何百もの書店があるような空間になっています。
神保町には大きく分けて4つのタイプの書店が存在しています。
特定分野を極めた「専門古書店」
神保町の古書店の多くは、何でも置くリサイクルショップとは異なり、「うちはこの分野なら世界一」という矜持を持った専門店です。靖国通りの南側にそのような専門古書店が並んでいます。これらのお店の多くが本が日焼けしないために北向きに並んでいます。
ジャンルとしては、江戸時代の浮世絵、古地図、和本などを扱うお店、映画・演劇・サブカル、人文科学、自然科学、芸術・ファッションのお店があり、必ずあなたが読みたい分野の本が手に入るでしょう。
街のランドマークとなる「大型総合書店」
古書だけでなく、最新の新刊本を網羅する巨大な書店も神保町の顔です。三省堂書店 神保町本店は、 街の象徴的存在になっており、専門書から一般書まで圧倒的な在庫を誇ります。東京堂書店は、大正時代創業の老舗で、文芸や人文書の棚作りが非常に丁寧で、読書家から「聖地」として愛されています。
ユニークなコンセプトの「新刊専門店」
近年は、特定のテーマに絞った新しいタイプの専門店も人気を集めています。姉川書店内にある「猫の本」だけを集めた専門店神保町にゃんこ堂、岩波書店の本を全点取り揃えたカフェ併設の書店で、ビジネスや教養の拠点となっている神保町ブックセンター、多くの棚主がそれぞれ自分の選書した本を売る「共同書店」という新しい形態で、神保町の多様性を象徴するPASSAGE by ALL REVIEWSが有名です。
ちなみにわたしは、このPASSAGE by ALL REVIEWSで「Booksをちこち」という棚を持ち、本を販売しています。
専門書店が集まる「古書センター」
「神田古書センター」という9階建てのビルには、神保町で最も古い、1875年創業の書肆高山本店が入っています。1877年に隣接する北沢書店と共に古書センターを開業しました。
「1階:武道・料理」「2階:漫画」「3階:生物」「5階:児童書」というように、専門の異なる店舗が詰まっており、効率よく専門書を探すことができます。
同ビルに入っている欧風カレー ボンディは、書肆高山本店の店主が古書センター開業時に誘致し、今も営業している名店です。これをきっかけに神保町にカレー店が集まったといわれています。
2026年3月にリニューアルオープン!「三省堂書店神田神保町本店」
新しくなったビルは、単なる本屋さんではなく、カフェやアニメショップ、可愛い雑貨店が集まる文化複合施設に進化しています。
1〜3階には三省堂書店本店があり、4階には日本最大級の集英社のショップ『THE ジャンプショップ神保町』が誕生しました。この店舗限定でしか買えない、神保町の名店とコラボしたグッズを販売しています。
書店や本好きの方はこちらの記事もご覧ください!
店舗情報
三省堂書店神田神保町本店
住所:東京都千代田区神田神保町1-1
営業時間:営業時間 10:00~20:00
アクセス:
都営三田線、都営新宿線「神保町駅」徒歩4分
東京メトロ半蔵門線「神保町駅」徒歩4分
JR「御茶ノ水駅」徒歩8分
公式サイト:https://jinbocho.books-sanseido.co.jp/
他にも見どころはたくさん!歴史とアートを感じるスポット
- 山の上ホテル東京周辺
神保町から少し歩いたところにある、多くの日本の文豪が愛したホテル。アール・デコ様式の美しい建築は、写真映え間違いなしです。 - 和紙専門店「山形屋紙店」
1879年創業。日本の美しい伝統的な和紙や、和紙で作られた可愛い小物が手に入ります。タイへのお土産にも喜ばれます。
1899年創業。創業当時より洋紙の輸入販売を行い、独自の紙の開発を行っている会社です。社屋の一階と二階には紙のショールームが設けられており、多くの出版人、デザイナーの人が足を運びます。一般人でも無料で紙のショールームで見学、購入することも 可能です。紙の種類が世界一である日本で紙を探してみませんか?
旅行者へのアドバイス
- 歴史ある建物なので気をつけよう: 古い古書店の中には、床が木製で歩くと音が響く場所もあります。歴史を大切にする日本の心を尊重し、静かにゆっくり歩いてみましょう。
- 手に取る前に確認を: 100年以上前の貴重な本もあります。触れる前に一言添えると、店主さんも安心して笑顔で迎えてくれます。
- 暑さ対策と休憩: 散策は楽しいですが、日本の夏はタイと同じくらい、あるいはそれ以上に蒸し暑くなることもあります。三省堂書店のような最新の涼しいビルと、レトロな喫茶店を交互に利用して休憩しましょう。
よくある質問 (FAQ)
Q. 2026年にオープンした新しい三省堂書店はどこがすごいですか?
A. 本の検索システムが最新になり、探している本がすぐ見つかるだけでなく、デジタルと紙の本が融合した新しい体験ができます。また、展望テラスからは神保町の街並みが一望でき、無料の休憩スペースも充実しています。
Q. 英語やタイ語の本はありますか?
A. 英語の書籍はどの書店にも豊富にあります。タイ語の本は珍しいですが、三省堂書店の語学コーナーや、中国・アジア文化専門の書店(内山書店など)で見つかるでしょう。
Q. 写真撮影のベストスポットはどこですか?
A. 夜の「さぼうる」という喫茶店の入り口や、三省堂書店横の「すずらん通り」のゲート、そして古本が壁一面に積み上げられた路地裏などが、とても雰囲気があっておすすめです。

